興奮症状を抑える作用

服用する男性

西洋薬と併用しやすい

医療機関で処方される薬のほとんどは西洋薬であり、その多くは出た症状を抑えるという効果を持っています。そして、その対岸にあると言えるのが、体質を変えて症状を抑える効果を持つ漢方薬です。精神科においても西洋薬がメインに使われていますが、抑肝散という漢方薬が効果的な患者が多いことも分かってきました。抑肝散は元々、乳幼児のひきつけや痙攣、夜鳴きなどの治療に用いられてきた漢方薬だと考えられています。配合は柴胡、甘草、当帰を始めとする6種類の生薬から成り、その中の釣藤鈎にふらつきや痙攣を抑える鎮静鎮痙作用があります。前述した乳幼児の疾患は、東洋医学では肝気の高ぶりが原因だと考えられるため、鎮静鎮痙作用を持つ抑肝散が有効なのです。それが乳児の精神発達障害や心身症にも応用が利くことが分かり、さらに大人の精神障害の治療にも有用だということが分かってきています。有用な精神障害は、気分変調性障害や全般性不安障害、境界性パーソナリティ障害など様々です。向精神薬と併用すれば、うつ病や統合失調症の患者に見られる興奮を抑えることもできます。十分なエビデンスはないものの、多くの患者に効果が見られているのは事実です。西洋薬の開発が進んで、漢方薬の効果とは雲泥の差であると言われるくらい、統合失調症や双極性障害、うつ病などに見られる症状をしっかりと抑えられるようになりました。しかしながらその中で抑肝散は、精神科の治療に活用されるケースが増えているのです。エビデンスは不十分でありながらも、認知症で起こる幻覚や妄想、興奮などの症状に対して、しっかりとした研究にて効果が認められています。クリニックなどでは、東洋医学の理論に従うことなく、西洋医学の診断をもって処方されるようになりました。西洋薬の効果の薄さや副作用に悩む人は、医師に相談してみるのも一つの方法です。しかし、どのクリニックでも抑肝散を扱っているわけではありません。現在通院中のクリニックで処方してもらえない場合は転院か、2つのクリニックに通院する必要があるかもしれません。漢方薬の大きなメリットは、西洋薬と違って副作用がほぼないことや、飲み合わせを注意しなければいけないことがほとんどなく、西洋薬と併用できることです。